今夏から、ラザンターに続いて、DONICからも「トップシートを薄くして、2.2mm以上のスポンジを搭載したドイツスピン系テンションラバー」が発売されましたね!
その名も
ブルーストーム!!!
このシリーズはZ1・Z2・Z3の3種類があり、2.1mmの上にMAX+という厚さが存在します。
ラザンターのULTRA MAXとは名称を変えてきましたね。
↓ラザンターの解説、R47&V47のレビューはこちら↓
プロモーション動画もあります、DONIC気合入ってます!
今回はブルーストームシリーズの中でも、スピード・スピン値が両方とも最高値の10+++(なんで10以上の数字をつけないのか謎ですがw)の「ブルーストームZ1」をレビューしようと思います!
基本的なスペックを確認
ちょっと分かりづらいと思うんで、レビューの前にブルーストームシリーズ自体について少し説明しておこうと思います。
↓公表スペックを簡単にまとめるとこんな感じ↓
スポンジ硬度 | スピン | スピード | コントロール | スポンジ気泡 | 粒形状 | |
---|---|---|---|---|---|---|
Z1 | 47.5 | 10+++ | 10+++ | 6+ | 小さめ | 低太 |
Z2 | 47.5 | 10+++ | 10+ | 7 | やや大きめ | 細長 |
Z3 | 42.5 | 10+++ | 9+ | 8 | やや大きめ | 細長 |
スポンジの気泡は、Z2とラザンターR47が同じくらい。また、粒の太さ・間隔の広さは、Z1とラザンターR47が同じくらいに感じました。
これだけ見ると、
ブルーストームZ1≒ラザンターR47
ブルーストームZ2≒ラザンターV47
ブルーストームZ3≒ラザンターV42
みたいに思いますが、実際は結構違っていて、
ブルーストームZ1≒ラザンターR50の球離れ&飛びをUP
ブルーストームZ2≒飛距離の出る、普通の扱いやすいスピン系テンション
ブルーストームZ3≒DONICっぽい打球感の、シートが薄くなったラクザXソフト
ざっくりとはこんな感じですw
個人的には、Z2があまり特徴がないので、DONICに良くある「悪いラバーじゃないんだけど売れない(*_*;」って感じになりそう。
逆に、Z1はかなり特徴的なラバーですし、Z3は万能系で軟らかめのラバー好きにはかな~り良いラバーなので売れるかも!?
なにより、ハイエンドラバーでありながら、それまでのDONICのハイエンドラバーであった「ブルーファイア」シリーズよりも値段が安いというのは非常に魅力的なのでは!?
税込みで4000円強くらいですね。
ただ、初期ロットが少なかったようで、既に各所でZ1に関しては在庫切れが起きており、Z2,Z3も人気が出ればすぐ在庫切れを起こす可能性が高いです。
欲しい人は早めに買っておいた方が得策ですね。
打ってみた感想は・・・
まず、硬いですね。ラザンターR47と同様の「シートが食い込みを阻害している」 感覚が強いです。つまりシートが硬い。
それに加えてスポンジの気泡が最近のスピン系テンションに比べて小さいので食い込みも弱く、打球感的にはR50に近いです。
弾みは結構ありますが、ラザンターのような「食い込み・飛びが凄い!さすが2.3mmスポンジだ!」という感じではありません、普通に「飛ぶスピン系テンション」みたいな。
シート・スポンジの構造による球離れの良さも相まって、ドライブのインパクトが弱いと、食い込まずにポーンと弾き出しされてナックルドライブとなります。
また、面白いのが「回転をかけると急に飛距離が出なくなる」ところです。
中打くらいまでは
「回転はかかりきらないけど、飛距離は結構出るなぁ(-ω-)」
という感じだったんですが、
フルスイングをしてみると
「回転かかるけど、ドライブ浅い・・・(^-^;」
ここまで顕著に飛びが変わるラバーはあまりなく、おそらく私レベルよりもっと強くスイングできないと、回転・スピードの両立されたドライブは出ないと思われます。
弾道が結構直線的なため台から離れると飛距離が出しづらいのもあり、意識的に少し上方向にスイングしないと深いドライブは打ちづらかったです。
この「回転をかけないと飛ぶけど、回転をかけると飛ばない」という特徴をどれだけ活かせるかが、このラバーを使いこなすポイントになってくると思われます。
切るツッツキ、ストップ、ループドライブ、サーブなどは止まってくれるので非常にやりやすい。しかもラザンターと比べてシートの引っ掛かり方が鋭く、回転量も若干多い気がします。
一方で、流し、ナックルドライブ、スマッシュ・ブロックなどのミート系は回転量が少なく真っ直ぐ飛んでくれるので、こちらも好印象でした。
小技とミート系が良いので、もしかすると女子の中上級者にはハマるかもしれません!
逆に、「スポンジが厚くてドライブが楽そうだ!」と考えて、普通のドライブ主戦の人が使おうとすると、相当のスイングスピードがあれば威力のある直線的な取りづらいボールが出せますが、そうでなければ「回転がかかり切る前に飛んじゃう」「球が浅い」と不満ばかりになってしまうでしょう。
そういう人はおとなしくラザンターを使いましょう。
ブルーストームZ1とラザンターR47と比較すると
打球感 (軟)ラザンター < ブルーストーム(硬)
弾道 (弧線)ラザンター < ブルーストーム(直線)
回転量 ラザンター ≤ ブルーストーム
飛距離(中軽打) ラザンター < ブルーストーム
飛距離(強打) ラザンター > ブルーストーム
球離れの良さ ラザンター < ブルーストーム
威力の出しやすさ ラザンター > ブルーストーム
まとめ
今までにないタイプのラバーであることは間違いないですね!
イメージ的には、ラザンターR47のシートにスピード系ラバーのハードスポンジを搭載した感じ。
または、V>15エキストラを若干硬くして飛距離を出せないようにした感じ、といったところでしょうか。
R50のULTRA MAXをしっかり打ったことがないんで比較できなんですが、「ラザンターR50スピード」みたいなラバーとも言えるかもしれないですね。
相性の良いラケットとしては、ラバー自体が飛びを兼ね備えているうえ球離れが早いので、特殊素材より木材の方が良いですかね。
軟らかい5枚だとあまりZ1の良さが活きない気がしますから、ガチガチ過ぎない7枚合板が個人的にはオススメです!
万人受けするラバーではありませんが、この性能を欲していた人も一部に入るかも。
個人的にも、軽い重量の個体を選んで使ってみたいとは思いました。
ただ、こういう新技術を使った今までない系統のラバーは、”とりあえず試してみたい層”が沢山見込めますから、ラザンターのように事前に大々的にプロモーションをして在庫もしっかり容易しておいた方が良いのに、そこは「DONIC勿体ないことしたな」と思っちゃいましたね~
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